新規事業立ち上げを任されたけど、何をすればいいんだろう…。事業なんて作ったことないよ…。

by 突然上長から新規事業立ち上げを任されたあなた

…という切実な思いを持たれた方がこのページを開かれているのだと思います。この記事では新たに新規事業を立ち上げることになった皆様向けに、新規事業立ち上げのプロセスやセオリー、成功事例から参考書籍まで、初心者に必須となる情報についてお届けしたいと思います。

新しいビジネスを始めることは不確実性が高く、多大な努力を要します。時には資金ショートの恐怖や同年代の台頭や別企業との競争など様々な出来事と戦いながら事業を進めていくハードシングズを乗り越えながら、新規事業を検証する必要があります。(敢えて検証、と書いたのは、新規事業は失敗するもの、そして、PDCAを回してマイクロチューニングしたり、事業変更つまり所謂ピボットをしたりしながら新規事業は作っていくものです。)
しかし、適切な計画と戦略があれば、成功への可能性を大いに高めることができます。この記事では、新規事業を立ち上げる重要性から、具体的な進め方、成功事例に至るまで、総合的に解説します。

もちろん、その他の起業家、新規事業者、ビジネスオーナーのみなさんが、新たな事業で成功を収めるため(少なくとも失敗しないため、失敗したとしてもすぐに引き返して、再度事業を検討できるようにするため)の道標となるような情報を提供することを目指します。

新規事業を立ち上げる重要性

そもそも、既存事業が儲かっているのに、なぜ新規事業を立ち上げる必要があるの?という疑問も持たれている方もいるかと思いますが、新しい事業を立ち上げることは、現代のビジネス環境において非常に重要です。技術の進化、市場の変化、消費者の嗜好の多様化など、ビジネスの世界は常に変動しています。これらの変化に対応し、新しい機会を生み出すためには、既存のビジネスモデルを超えた新規事業の立ち上げが求められます。新規事業では、創造性と革新性がキーとなり、これまでにないサービスや商品を市場に提供することができます。

また、新規事業を起こすことは、企業にとって新たな収益源を確保する手段となるだけでなく、企業文化を活性化させる機会も提供します。チャレンジを恐れず、常に改善を求める姿勢は、従業員のモチベーション向上にもつながります。さらに、社会に対してもプラスの影響を与え、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた新しいソリューションを提案することができるのです。

このように、新規事業の立ち上げは、単に経済的な成功を超えた価値を持ちます。ビジネス界全体に新たな動きをもたらし、より良い未来を創造するための重要なステップであると言えるでしょう。

新規事業を立ち上げるために注目すべきポイント

新規事業を立ち上げる際にはいくつか注意が必要な点があります。これは新規事業が失敗するかどうかというよりも、より有利にしたりすることができます。

既存アセットとのシナジー

既存事業がある場合には、既存事業あるいは自社のアセットとのシナジーを注意深く検討する必要があります。この有無によって、後述の競合優位性が大きく変わってくるからです。

バイラル性

バイラル性も非常に重要な指標になります。もちろんビジネスモデルにもよりますが、マーケティング予算が潤沢にある企業と異なる場合は、戦略的にビジネスモデルやグロースハックを検討し、他の企業を出し抜く必要があります。また、大手企業であっても、競合企業が多い業態の場合は、マーケティング予算の張り合いになってしまうので、特にこのバイラル性を考慮することが重要になります。

競合優位性

これまでに説明してきた項目は、この競合優位性へとつながります。前述の通り、他企業との競争に勝ち抜くためには、自社特有のアセットや戦略が必要となり、その結果市場の覇者となります。逆に言えば、遅れをとる事業者になるとマーケティング予算などをより多く積む必要が出てくるために、競合との競争がより過酷なものになってしまいます。

【7ステップ】新規事業の進め方

新規事業を成功に導くための7つのステップには、以下のようなプロセスが含まれます。

  1. 市場調査 – 新規事業を開始する前に、市場のニーズや競合他社、潜在顧客を理解することが重要です。徹底的な市場調査を行うことで、事業アイデアの実現可能性を評価し、成功の可能性を高めることができます。
  2. ビジネスプランの作成 – 明確なビジネスプランは、事業の方向性を定め、目標達成のためのロードマップとなります。また、将来的に投資家を探す際にも、このビジネスプランが重要な役割を果たします。
  3. 資金調達 – 事業を始めるためには資金が必要です。自己資金、銀行ローン、天使投資家からの投資など、さまざまな資金調達方法を検討し、最適なオプションを選択する必要があります。
  4. 事業構築 – 事業計画に従って、実際に事業を立ち上げます。製品やサービスの開発、販売チャネルの構築、マーケティング戦略の実施など、段階を追って事業を形にしていく必要があります。
  5. ブランド構築 – 強力なブランドイメージは、顧客の信頼を得て、競合他社と差別化するうえで欠かせません。ブランド名、ロゴ、マーケティングメッセージを含む一貫したブランド戦略を展開し、顧客に認識されることが大切です。
  6. 販売戦略 – 効果的な販売戦略は、ビジネスの成功に直結します。目標顧客を特定し、適切な販売チャネルを通じて製品やサービスを市場に提供することが重要です。オンライン販売、直販、代理店販売など、ビジネスモデルに最適な方法を選択します。
  7. 評価と調整 – 事業を運営しながら、定期的に業績を評価し、必要に応じて戦略を調整します。市場の変化や顧客のフィードバックに迅速に対応することで、事業を成長させることができます。

これらのステップを踏んで進めていくことで、新規事業を成功へと導く確固たる基盤を築くことができます。課題は多いかもしれませんが、努力と献身によって、これらの障害を乗り越え、事業を成功に導くことは十分可能です。

新規事業の立ち上げを成功させるために大切な6つのこと

成功への近道は、良い戦略と計画に則って前進することです。以下が成功するための重要なポイントです。

成功した新規事業の例を見てみると、それぞれがこれらの基本的なポイントを実践していることがわかります。イノベーションを推進し、市場のニーズに合わせた独創的な製品やサービスを提供することで、確固たる顧客基盤を築き上げることができます。また、絶え間ない市場調査と顧客からのフィードバックの活用は、事業が右肩上がりに成長するための鍵となります。さらに、強力なブランディングと効果的なマーケティング戦略は、ブランドの認知度を高め、競合他社との差別化を図る上で極めて重要です。そして、何よりも、チーム全体の情熱と献身が、困難を乗り越え、目標を達成するための原動力となります。

この過程を経て、新規事業が成功することで、企業は新たな収入源を確保し、より多くの顧客にリーチすることが可能になります。また、新しい事業の成功は、企業のブランド価値を高め、その結果として他のビジネスチャンスを引き寄せることにもつながります。成功の例を積極的に学び、それを自社のビジネス戦略に反映させることで、事業の可能性は無限に広がります。

最終的に、新規事業の立ち上げとは、単に新しい製品やサービスを市場に投入すること以上の意味を持ちます。それは、革新を推進し、持続可能な成長を達成するための一歩でもあります。ビジネスオーナーとして、それぞれのステップを慎重に計画し、柔軟に対応していくことが、最終的な成功への道を切り開くことになるでしょう。

新規事業成功に近づくためのフレームワーク5選

新規事業の成功は計画と実行のバランスが鍵となりますが、その過程を支えるフレームワークがあります。以下は、新規事業成功に近づくための主要なフレームワークの概要です。

  1. SWOT分析 – 事業の強み、弱み、機会、脅威を明確にすることで、戦略を策定しやすくなります。この分析を通じて、ビジネスの内部と外部の両方への理解を深め、強みを活かし、弱みを補強する計画を立てることができます。
  2. ビジネスモデルキャンバス – このフレームワークは、事業の基本的な構成要素を9つのブロック(価値提案、顧客セグメント、チャネル、顧客との関係、収益の流れ、主要リソース、主要活動、主要パートナー、コスト構造)で分解し、ビジネスモデル全体を視覚的に捉えます。このプロセスがビジネスプランの明確化を促し、実行可能性の高いモデルを作成するうえで役立ちます。
  3. リーンスタートアップ – このアプローチは、最小限の労力で事業を開始し、早期に市場のフィードバックを得て製品やサービスを改善することに重点を置いています。仮説を設定し、小さな実験を通じて学び、迅速に反復することで、無駄を削減し、効果的に事業を成長させることができます。
  4. ブルーオーシャン戦略 – 競合が少ない新しい市場を創造することを目的としたこの戦略は、既存の市場の競争を避け、独自の価値を提供することにより、大きな成長機会を捕捉します。イノベーションを通じて市場に新たな需要を生み出すことが、この戦略の核心です。
  5. PEST分析 – 政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の各要素を分析することで、外部環境の変化が事業に与える影響を理解します。この分析は、長期的な戦略計画において、外部リスクの管理と機会の特定に役立ちます。

これらのフレームワークを適切に活用することで、新規事業の計画、実行、評価の各段階で、より明確な方向性を定め、リスクを最小限に抑えながら事業を成功に導くことが可能になります。新規事業の立ち上げに当たっては、これらのフレームワークを柔軟に組み合わせ、自社の状況に合わせてカスタマイズすることが重要です。

新規事業立ち上げの成功事例

実際に成功した新規事業の事例を通して学びを深めます。これらの例は事業計画の参考になるでしょう。

例として、Apple Inc.の初期の成功を挙げることができます。Appleは、創業者のスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアクが、画期的なアイデアと革新的な技術をもって、1976年に設立されました。彼らは、ユーザーに親しまれる独自のデザインと直感的なユーザーインターフェースを備えたコンピュータを市場に導入することで、当時のコンピュータ産業におけるブルーオーシャンを創造しました。また、iPod、iPhone、iPadといった製品によって、音楽、通信、タブレット市場においてゲームチェンジを起こし、世界中で熱狂的なファンを生み出しています。

もう一つの例は、Amazon.comです。1994年にジェフ・ベゾスによって創設されたAmazonは、当初はオンライン書籍販売から事業を開始しました。しかし、その後、商品カテゴリーの拡大、プライム会員制度の導入、クラウドコンピューティングサービスへの進出といった連続的なイノベーションを通じて、世界最大のオンライン小売業者に成長しました。Amazonの成功の鍵は、顧客満足を最優先する企業理念と、長期的な成長を優先する経営戦略にあります。

これらの事例から学ぶべき点は、革新的なアイデアと技術が成功の土台であると同時に、ブランドの忠実なファンを築き上げ、市場での独自の地位を確立することの重要性です。また、柔軟な思考と継続的な改善への取り組みが、長期的な成功に不可欠であることも示しています。新規事業を立ち上げる起業家たちは、これらの事例を参考に、持続可能な成長を目指すべきです。

まとめ

このドキュメントを通じて、新規事業の立ち上げにおいて適用できる様々な戦略や分析ツールを紹介しました。さらに、Apple Inc.やAmazon.comといった企業の成功事例を見てきましたが、これらの事例はただ成功に至る一つの方法を示しているに過ぎません。重要なのは、これらの企業が直面した困難をどのように乗り越え、市場の変化にどのように適応していったかという点です。新規事業を立ち上げる際には、外部の環境分析だけでなく、内部資源やチームの能力を最大限に活用することが求められます。また、顧客のニーズを的確に把握し、それに応えることのできる製品やサービスを開発することが成功の鍵となります。

新規事業を成功に導くためには、あらゆるフェーズで柔軟性と迅速な意思決定が要求されます。市場が求めるものを予測し、それに基づいて戦略を立て、実行することが重要です。しかし、予測が常に正しいわけではありません。そのため、計画に固執するのではなく、時には計画を見直し、必要に応じて方向性を変更する勇気もまた重要です。

最後に、新規事業の立ち上げは一人で行うものではありません。優れたチームとの協力、信頼できるパートナーとの関係構築、そして顧客とのコミュニケーションが全て成功に寄与します。このドキュメントが、これから新規事業を立ち上げようとしているあなたに、有益な洞察と具体的なガイダンスを提供できれば幸いです。新規事業の立ち上げは挑戦であり、多くの困難が伴いますが、適切な準備と戦略をもって臨めば、成功への道を切り拓くことができます。

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