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フリーのコンサルタントとは?

近年拡大し続けるフリーのコンサルタントとは?

コンサルティングサービスが日本でもかなり普及してきたことにつれて、近年フリーのコンサルタントが拡大しつつあります。あまり聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、大手コンサルティングファームへの転職後のネクストステップとしても注目があつまる「フリーのコンサルタント」について今回は紹介してみたいと思います。

フリーコンサルタントとは

フリーコンサルタントとは、組織に所属せず個人で活動するコンサルタントのことです。コンサルティングファーム時代と同様に、クライアントへのアドバイスや調査・戦略策定、業務推進などなど…バリューを発揮する仕事です。(つまり実際にする仕事はファーム時代と大きな違いはありません。)コンサルティングファーム等に所属する会社員コンサルタントと異なり、仕事の報酬や働く場所などを自己の裁量で決めることができます。

また、サラリーマン時代との違いとして、事務・総務的なことをポイントとして挙げると、個人事業主の方も多くいらっしゃいますが、主に税金対策を目的に法人名義で活動する場合もあります。そして、契約形態は準委任の業務委託契約です。

フリーコンサルタントとして醍醐味は、独立してフリーになることで営業活動や事務作業が必須となりものの、金銭面でより高収入が期待できるほか比較的自由な立場でやりがいのある仕事につけるという点で転職以外のキャリアとして検討される機会が増えています。それではフリーコンサルタントとして求められるものはどのようなものなのでしょうか。

求められるのは、コンサルタントとしてのソフトスキルと専門知識

コンサルティングファーム出身者であれば基本的にはこれまでのバリューと大きく違いはなく、コンサルタントとしてのソフトスキルと専門知識、そしてできれば豊富な経験です。なぜなら、クライアントは、コンサルタントに対して「社内に存在しないノウハウ」や「外部の専門家の知識」を期待しているからです。そのため、コンサルティングの実務経験や業務に関する実績がないと、クライアントから仕事の依頼をうけることは難しいでしょう。
時に、自分の専門外の分野のプロジェクトを希望する方もいらっしゃいます。例えば、これまで業務推進系のプロジェクトをしてきたが、今後は戦略系のプロジェクトをやりたい等。完全に不可能ではないものの、これには時間がかかります。こちらの記事をご参照ください。

新規事業やM&Aなどの経営戦略から研究開発、製造、情報システム、営業・マーケティング、広報・PRなど、あらゆる分野に活躍のフィールドが広がりました。ご自身のこれまでのご経験を踏まえて、どのような分野にて自身のバリューをアピールするか考えることも今後のキャリア形成に役立つかと思います。

コンサルティングファーム出身者の独立は比較的容易

コンサルティングファーム出身者のフリーコンサルタントとしての独立・案件獲得は比較的容易です。これには様々な側面がありますが、依頼するクライアント側からしてみれば、大手コンサルティングファームにて経験を積んだコンサルタントを通常の半額以下にて登用できるのは非常にお買い得であると言えるからです。逆に、大手コンサルティングファーム出身でない場合には、そのクオリティを自身で何かしらの形で証明しなくてはならないため、非常にハードルは高くなります。

フリーにおけるコンサルタントの評価は様々ではあるものの、そのエージェントやクライアントにて経験がない場合、出身ファームとランクにて評価されます。
コンサルタントとしての経験や能力は、実際に案件を担当することで培われていきます。アナリストやアソシエイトといった立場からコンサルタント、マネージャーとポジションを上げていく過程でプロジェクトに関わる一連の振る舞いを学べますし、業務分析や提案資料などのドキュメント作成、プロジェクト管理などのスキルを身に着けられます。依頼側もこのような点を考慮して、その人の初期評価を行い単価に反映させています。

そういった意味で、コンサルティングファーム出身者の独立は容易だと言えるでしょう。会社でさまざまな案件に関われますし、研修制度を利用することでスキルも伸ばせます。また、フリーコンサルタントを専門としたエージェントなどが増えてきているのも独立しやすくなっている要因です。

コンサルティングファームに在籍しながら実績を重ね、スキルをアップさせたのちに独立し、エージェントなどを活用して収入をあげるというのがフリーコンサルタントの王道です。

コンサルティングファーム出身者でなくても独立できる?

コンサルタントに免許や資格は必要ありません。そのため、未経験者でもコンサルタントを名乗ることは可能です。趣味、恋愛、料理など自分がノウハウや実績を保有する分野において、顧客から直接の依頼を受ける方法であれば、コンサルティング経験はなくとも、うまくいく可能性はあります。

一方で、ITや経営などのコンサルタント職として未経験者でも独立できるかどうかに関しては、簡単なことではないと答えるしかありません。というのは、実績のない未経験者に対し、コンサルティングを依頼する企業は少ないものだからです。

ただし絶対に不可能だ、というわけではないことは覚えておきましょう。未経験でも経験と実績を重ねることで、独立できる場合もあります。まず副業としてチャレンジしてみるのもよいでしょうし、ブログなどを開設し、無料で相談にのるというのもよい方法です。

フリーのコンサルタントとは?

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フリーのコンサルタントというのは、企業が抱える課題のうち、ある程度要件が定まった案件について、外部委託契約を通じて担う人のことです。

以下の3つの要素が重なった結果、ここ数年で市場は大きく拡大してきています。
● コンサルティングファームを退職した人材の数が拡大
● 企業がコンサルタントを使う機会が増えたことで、マネジメントノウハウが蓄積
● フリーのコンサルタントと企業をマッチングするサービス事業者が増加

特に、雇う側の企業としては、通常のコンサルティングファームに依頼するほどの予算はないものの、自社の社員だけではノウハウに不安があったり、ローンチまでに時間を要してしまうなどの懸念があるため、活用するといったケースが増えています。

フリーのコンサルタントをやっていらっしゃる方は、元コンサルティングファーム出身であり、起業準備期間であったり、起業したものの本業で十分な稼ぎが出ていないといったときに副業として実施されていることが多いようです。

特に、ネームバリューとして強みのある大手戦略系コンサルティングファーム出身者(特にPMO経験のあるマネージャーに近いレベル)や、実行フェーズで強みを発揮できるIT系コンサルティングファーム出身者が活躍しています。

どのような案件を担うのか?

ここでは、いくつかのマッチングサービスを見る中で、実際に募集されている案件を紹介したいと思います。
結論から言うと、プロジェクトはかなり多様であり、様々なタイプのコンサルタントが活躍できるチャンスがありそうです。その中でも特に、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の役割や、システム開発に対するニーズが大きいようです。

● 案件1:カード事業の営業活動支援

国内大手企業のカード事業における営業支援案件。

クレジットカードおよびプリペイドカード事業において営業戦略の立案や新規販売先の開拓、提案営業をサポート

● 案件2:リスク評価の実施支援

国内大手製造業向けのリスク評価実施の支援案件。

国内拠点および海外拠点に対してのリスク評価/自己点検および、各拠点に対する教育/訓練の実施支援をサポート

また、国内拠点に対して情報資産ベースのリスク分析を実施

● 案件3:クラウド導入案件におけるインフラ構築

某製造業にてHybris導入におけるクラウド環境の設計/開発を実施。

クラウド環境はAWS、もしくはVirtustreamを使用し、OSはWindows、DBはMySQLを採用予定

どのくらいの収入を獲得できるのか?

フリーコンサルタントの収入に関しては、出身コンサルティングファーム・その他の経歴・スキルなどによって大きく異なります。例えば、大手コンサルティングファーム出身者であれば、フルコミットをした場合、基本的には100万円を超えることが多くなってきます。(もちろん案件の予算にもよって異なりますのでご参考までとしてください。)
先ほど紹介した3つの案件は、いずれも100万円前後の報酬となっております。プロジェクトの期間は3ヶ月ほどであるものの、フルタイムでこなす必要はなく、フリーコンサルタント専業であれば、2~3つのプロジェクトは平行してこなす事も可能です。

というのも、コンサルティング時代と異なり、
● 要件が定まった案件が大半のため、無駄な作業が発生しにくい
● 自分自身がプロジェクトのオーナーとなるため、ファーム内でのコンセンサスの必要が不要
● その他、採用活動の支援や社内イベントなどのコンサルティング以外の社内業務に関する時間も不要

というメリットがあり、より効率的に仕事をこなすことができるからです。

とはいうものの、社会保険料を支払う必要や、有給休暇がないなどの点には注意が必要です。

フリーコンサルが広がることで、コンサルティングファームに転職する魅力も向上

今回ご紹介したフリーコンサルは、今後ますます広がっていくと考えられます。
というのも、働き方改革により自社の社員に無理をさせられない中で、外部人材の活用が広がるトレンドや、競争環境が激しくなる中で、専門的な知識を要する新規事業へのチャレンジの拡大といった動きは不可逆な流れだからです。

一方で、フリーコンサルタント間での競争も当然ながら激しくなることが予想されるため、一般の事業会社経験者ではなく、大手のコンサルティングファームで活躍していたという事実やそこで獲得したスキルがますます重要になっていくことも想定されます。
フリーコンサルタントは、一般の企業に勤めることと比べ、自由に働く場所や時間を選べるという点でワークライフバランスの観点から魅力的な職業であるといえます。

このような仕事を、コンサルティングファームへの転職の後に選べるようになっていくということは、これからのコンサルタントにとって非常に望ましいことだと思います。

 

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